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Dexys [UK]




   レコード店でCDの陳列を見ていると、熱心に売りたい気持ちが伝わって
くるタイトルばかりとは限りません。 なんとなく、どこに置いていいか、わから
ないような感じで、こっそりと再発コーナーの近くにあったりする新譜もあるもの
です。 今日、取り上げたこの Dexys のアルバムもその仲間。 僕の目に
映ってしまった以上、救済してあげないといけない義務感にかられて、購入
に至ったものです。

  この Dexys の新譜については、春のうちから発売されることを知っていま
した。 当初はオリジナルの名称である Dexys Midnight Runners で発売さ
れるものと思っていたのですが、いろいろな事情があって Dexys としての
リリースとなったようです。 ということで、このアルバムはあの「カモン・アイリ
ーン」で全米・全英ナンバーワンを獲得した伝説的なバンド、Dexys Midnight
Runners の事実上の再結成アルバム。 4枚目の作品と考えていいでしょう。

  しかし、メンバーはリーダーのKevin Rowland に加え、初期に脱退し、The
Style Council で有名になった Mick Talbot を軸にしたものとなっています。
トロンボーンで Jim Paterson が参加していること、ギターで1970年代から
セッションを中心に活躍した Neil Hubbard が参加しているところあたりが、
コアなブリティッシュロック好きにはひっかかるところでしょう。

  Kevin Rowland に関しては、ソロの2作目あたりで、ゲイに大変容を遂げ
たあたりから、遠ざかっていましたが、このアルバムでもソングライティング、
ボーカルとその存在感は圧倒的。 実質的に彼のアルバムとみなしてもいい
ような仕上がりです。 個人的には、Dexys Midnight Runners の最高傑作
は3枚目の「Don't Stand Me Down」ですので、その延長線にあるサウンド
は悪くありません。 より渋くなったとコメントできればいいのでしょうが、「Don't
Stand Me Down」がすでに渋すぎて、これ以上進めないアルバムだったの
で、むしろ普通にだらけて老人になったというほうが、正しい表現だと思い
ます。

  ということで、購入して後悔はありませんし、僕が買わなかったら、誰が
買うんだ!という義務感も否定しません。 おそらく来日などもないでしょうし、
このまま数年したら忘れられ、あるいは入手すら困難になってしまう可能性
も捨てきれません。 ということで、往年のファンにはその発売だけでも、認知
してもらいたいアルバムです。

  但し、大ヒットした2枚目ではなく3枚目を通過していることが、このアルバム
を受け入れる条件となることだけは、申し添えておきます。


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